KAZZのブログ

KAZZ(カズ)はエリック・カズからです

「天使たちのシーン」の考察

後に「dogs」と改題された、小沢健二のファーストアルバム「犬は吠えるがキャラバンは進む」は、彼のアルバムの中でも特に傑作であり、これこそがソロ小沢健二の原点であります。

 

1. 昨日と今日
2. 天気読み
3. 暗闇から手を伸ばせ 
4. 地上の夜
5. 向日葵はゆれるまま
6. カウボーイ疾走
7. 天使たちのシーン
8. ローラースケート・パーク

 「昨日と今日」「天気読み」に続いてどの曲も素晴らしいものですが、このアルバムの中で私が一番好きなのは、タイトルにもある通り「天使たちのシーン」です。

 この曲は13分以上と彼の楽曲の中では最長です。一般的に見てもかなり長いのですが、歌詞には彼の想いが凝縮されていて、歌詞の意味を噛み締めながら聴いていると13分なんてあっという間です。

 

そんな「天使たちのシーン」を私なりに考察してみることにしました。

 

↓↓↓歌詞↓↓↓

http://j-lyric.net/artist/a0025b2/l011559.html

 

 

海岸を歩く人たちが砂に 遠く長く足跡をつけてゆく
過ぎて行く夏を洗い流す雨が 降るまでの短すぎる瞬間


真珠色の雲が散らばってる空に 誰か放した風船が飛んでゆくよ
駅に立つ僕や人混みの中何人か 見上げては行方を気にしている

「夏を洗い流す雨」は、夏が終わり秋になることを意味しています。

飛んでゆく風船は、これから秋になり冬になり...人肌恋しく寂しい季節がやってくるときの、不安の現れなのか。

 

いつか誰もが花を愛し歌を歌い 返事じゃない言葉を喋りだすのなら
何千回ものなだらかに過ぎた季節が 僕にとてもいとおしく思えてくる

 

愛すべき生まれて 育ってくサークル

君や僕をつないでる穏やかな 止まらない法則

「生まれて育ってくサークル」「穏やかな 止まらない法則(ルール)」とは、

”愛すべきであり、君や僕をつないでる”時間、更に言うと季節や年単位の長いスパンを表していると考えます。

 

大きな音で降り出した夕立ちの中で 子供たちが約束を交わしてる

「過ぎて行く夏を洗い流す雨」が大きな音で降りだしてしまいました。とうとう秋に移ります。

 

金色の穂をつけた枯れゆく草が 風の中で吹き飛ばされるのを待ってる
真夜中に流れるラジオからのスティーリー・ダン 遠い町の物語話してる

 

枯れ落ちた木の間に空がひらけ 遠く近く星が幾つでも見えるよ
宛てもない手紙書き続けてる彼女を 守るように僕はこっそり祈る

「金色の穂をつけた枯れゆく草」が「吹き飛ばされるのを待ってる」

 =冬が来るのを待ってる

そして草ばかりでなく木さえも枯れ落ちるようになったのだが、寂しい季節になったのではなく寧ろ「遠く近く星が幾つでも見え」ている。

 

冷たい夜を過ごす 暖かな火をともそう
暗い道を歩く明るい光をつけよう 

 冷たい夜を過ごしているのならば暖かな火をともそう、

暗い道を歩いているのならば明るい光をつけよう。

「遠く近く星が幾つでも見える」ように、冬(=悲しいとき、辛いとき、苦しいとき)にも何か良いことがあるはず、ポジティブでもネガティブでもなく、その「良いこと」を見出すために暖かな火をともし、明るい光をつけよう、そう提案しているのだ。

 

毎日のささやかな思いを重ね 本当の言葉をつむいでる僕は
生命の熱をまっすぐに放つように 雪を払いはね上がる枝を見る

 

太陽が次第に近づいて来てる 横向いて喋りまくる僕たちとか
甲高い声で笑いはじめる彼女の ネッカチーフの鮮やかな朱い色

 「生命の熱」「雪を払いはね上がる枝」「太陽が次第に近づいて来てる」「鮮やかな赤い色」厳しい冬も終わり、生命の熱を感じられる太陽の光を一杯に浴びれる春がやってきます。

 

愛すべき 生まれて 育ってくサークル
気まぐれにその大きな手で触れるよ


長い夜をつらぬき 回ってくサークル
君や僕をつないでる緩やかな 止まらない法則

長い夜をつらぬき1年365日回っている時計、時間は、昨日と今日、明日、明後日の君や僕を夜の間も繋いでくれています。今日はさよならしても明日になればまた会える、それは皆を繋ぎ止める”時間”のお陰なのです。

 

涙流さぬまま 寒い冬を過ごそう
凍えないようにして 本当の扉を開けよう カモン!


月は今 明けてゆく空に消える
君や僕をつないでる緩やかな 止まらない法則 ずっと

さあ、新しい朝の始まりです。

 

神様を信じる強さを僕に 生きることをあきらめてしまわぬように
にぎやかな場所でかかりつづける音楽に 僕はずっと耳を傾けている

「神様を信じる強さを僕に」の後、何があったのか私には分からないですが、

未来の彼から「神様はいると思った」という返事があります。

ここで言う「にぎやかな場所でかかりつづける音楽」というのは、

ある光の「街に棲む音 メロディー」と同じものなのでしょうが、

それは90年代のJ-POPの中の”小沢健二の曲”のことでしょうか。

 

~最後に~

文学的なセンスが皆無なのにも関わらず、夜中に思いつきでババっと書いてしまったこの稚拙な文章ですが、もしここまで読んでくださった人が居ましたら本当に有難うございました。

少しでも共感してくださったら、とても嬉しいです。